【新刊】驚く力から、ひとりぼっち(ソロタイム)へ(『驚く力』文庫版あとがきより)

2017年11月26日(日)09時06分52秒

夜間飛行から最初に出した書籍『驚く力』の文庫版が、11月24日に出ます。

 

加筆修正、見出しの改稿、『ソロタイム ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』でもお世話になったイラストレーター、伊藤美樹さんのイラストもたくさん入り、新装開店!! でのお届けです!

 

 

驚く力 矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法

 

 

 

 

<文庫版あとがき>

 

文庫版の出版準備を進める中で、驚いたことが2つあります。一つは、本書『驚く力』が、思いのほか、「読みづらい」ものであった、ということです。

 

これはおそらく、当時、私の心理学がまだ十分に整理・体系化しきれておらず、言葉も足りないために、十分に表現しきれなかった、ということなのでしょう。

 

刊行から四年が経ち、その間、メールマガジン「生きるための対話」を中心に、さまざまな角度から、自分の心理学を言葉にする試みを重ねてきた今の視点で見ると、「言いたいことがあるのに、言葉が追いついていない」という印象を受けました。

 

ただ、書かれていることは新鮮であり、また、今日の社会の問題意識とも、十分リンクしているとも考えました。考えた末、一部の表現を改めたつつも議論の流れはそのまま残すことにしました。その代わり、見出しやリードについては大きく改変、さらにイラストを加えることで、読者の理解を助ける作りを目指すことになりました。

 

結果、本書は単なる「文庫版」というより、リニューアルの新版、という趣旨のものになったと感じています。

 

もう一つ、驚いたことは、私が二〇一七年に書き下ろした新刊『ソロタイム(SOLO TIME) 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』(夜間飛行、2017/以下、『ひとりぼっち』)と本書の間にある、奇妙な「呼応」関係でした。

 

お恥ずかしい話ですが、私は出版されてしまった本の内容は、ほとんど忘れてしまう人間です。(だからこそ、今回の文庫版を読んでいても、まるで誰か他の人が書いた本を読んでいるような気持ちになります)

 

しかしながら、四年の年月をまたいだ二冊の間には、さまざまなところに、つながりや、呼応、響きあうものが感じられました。

 

もちろん、同じ人間が書いているのですから、それは当然のことなのかもしれません。ただ、取り上げている具体例やテーマは、本書と『ひとりぼっち』の間には、それほど似通っているわけではないのです。むしろ、まったく別の話をしているのに、どこか、奥の方で響き合っているように感じられる。そういう面白さが、この二冊の間にはあると思います。

 

ぜひ、この2冊をどちらも読んでいただいた方の感想も聞いてみたいな、と思います。ツイッターやメルマガなどに、感想をお寄せいただければ嬉しいです。

 

本書の文庫版では、伊藤美樹さんに、素敵なイラストを描いていただきました。伊藤さんには、『ひとりぼっち』でもたくさんのイラストをいただきましたが、前回に負けず劣らず、深い理解に基づいたイラストだと感じました。また、夜間飛行の編集の鳥居さんには、今回もひとかたならぬお世話になりました。

 

みなさんが、内なる「驚く力」を、さらに高められることを祈って。

 

2017年10月 名越康文

 

驚く力 矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法

 

Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である

 

 

【メルマガ】自分の世界を持つ

2017年11月20日(月)11時34分06秒

 

一つ、本気の趣味を持つ。そうすると自分の世界を持つことができる。

 

自分の世界を持った人は、他人と付き合うことが楽になるし、友情や絆に、あざとさがなくなる。

 

なぜなら、自分の世界を持った人は、他人がいかに、自分の世界に無関心で、無関心だから世界は機嫌よく回っているということが、よくわかるからだ。

 

 

 

私たちをつないでいるきずなは、現世の利害ではなく、無意識というか、思いつきというか、あえていうなら「あの世」とでもいったほうがよいような領域だ。

自分の世界とは、自分の持ち物や自分自身が支配する世界ではなく、自分が対等にアクセスする世界だ。だから、自分の世界を持つことができた人は、言葉との付き合い方が変わる。

 

自分の世界を持たない人は、言葉を「自分の思い通りに操ろう」とする。しかしそれでは、言葉を奴隷にするだけで、ちっぽけな自分自身は変わらない。

 

自分の世界を手にした人は、言葉と対等に、いろいろと工夫して付き合う。そうすると言葉のほうが、その人の世界を広げてくれるのだ。

 

 

文庫版『驚く力』11.24発売!

夜間飛行から最初に出した書籍『驚く力』の文庫版が、11月24日に出ます。

加筆修正、見出しの改稿、『ソロタイム ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』でもお世話になったイラストレーター、伊藤美樹さんのイラストもたくさん入り、新装開店!! でのお届けです!

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好評発売中!『Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』

 

本書は、全国書店で販売中です。

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『ソロタイム 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』(電子書籍版)

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※amazonで購入できるのは、紙の書籍版のみです。kindleご利用の方も、上記サイトよりご購入ください。

 

 

 

 

 

 


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2017年11月20日 Vol.160
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今週の目次
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00【ご案内】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)で公式テキスト配信を開始します!

01【ピックアップ】どうしても、昔付き合っていた人のことを思い出してしまいます

02【近況】責任とは、運命を引き受けることだ

03【pieces of psychology】自分の世界を持つということ

04【名越式性格分類ゼミ課題講評】奇数系と偶数系の違いについて

05【新刊】驚く力から、ひとりぼっち(ソロタイム)へ(『驚く力』文庫版あとがきより)

06【カウンセリングルーム】

[Q] 「感情的な人」に対する類人猿分類タイプ別の対処法

07精神科医の備忘録 Key of Life

・自分から孤独になる

08講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

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【待望】名越式性格分類ゼミ公式テキストを、通信講座会員向けにお届けすることが決まりました

2017年11月10日(金)12時00分57秒

各方面から要望の高かった名越式性格分類(体癖論)テキストを、通信講座会員の皆さんにお届けさせていただくことが決まりました。

 

テキストは、2-3か月に1回の発行の予定です。通信講座会員のみなさまには、当該月のDVDとともにお届けします。

 

体癖論はあくまで「実践」の中で学ぶべきものであり、DVD同様、テキストも、ひとつの「目安」や「ヒント」でしかありません。ただ、時折「基本」に立ち返ることは、初学者はもちろん、中級者、上級者にとっても、大きな力となるだろうと思います。

 

第1号のテキスト「体癖論の基本」は、名越式性格分類ゼミ2017年12月号のDVDとともにお送りする予定です。既存の会員の方はそのまま継続いただければ、また、現在会員でない方は、現在募集受付中の11次募集でご入会をいただければ、入手いただける予定です。

 

 

■ご案内 名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第11次募集

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第11次募集をスタートしました。

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

最近、巣鴨のゼミでは、体癖論だけではなく、心理学/カウンセリング論に時間を割くようになりました。

もともと、性格分類というのは、それだけで機能するものではなく、心理学的な学びと一体となるべきものでもあるので、これはいわば「本筋」としての形を取りつつあるということでもあります。

また、通信講座では、現在お届けしている講義DVD以外の形のものもお届けできるよう、今、検討を重ねているところです。現会員の方はもちろん、新規入会の方、お休み中で復帰を検討されている方も、ぜひお楽しみに!

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html
■サービス概要(第11期会員のサービスは、2017年12月1日開始です)
・受講料 6,480円/1か月(税込)
・毎月1回、講座DVDを送付します。送付されるのは「名越式性格分類ゼミ」、あ
るいはその他講義を収録・編集したものです。
・名越式性格分類ゼミ(東京・巣鴨で開催)に会員割引で優先申し込みできます。
・その他、不定期でのイベント等予定。

※通信講座の概要、お支払いに関するご質問等はサイトの「よくある質問」
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi_faq.html
もご参照いただければ幸いです。

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

【ご案内】『驚く力』の文庫化と名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第11次募集について

2017年11月06日(月)04時12分22秒

■ご案内その1

夜間飛行から最初に出した書籍『驚く力』の文庫版が、11月24日に出ます。

加筆修正、見出しの改稿、『ソロタイム ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』でもお世話になったイラストレーター、伊藤美樹さんのイラストもたくさん入り、新装開店!! でのお届けです!

Amazonの予約は始まっていますので、よろしければ是非!

驚く力 矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法
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■ご案内その2

 

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第11次募集をスタートしました。

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

最近、巣鴨のゼミでは、体癖論だけではなく、心理学/カウンセリング論に時間を割くようになりました。

もともと、性格分類というのは、それだけで機能するものではなく、心理学的な学びと一体となるべきものでもあるので、これはいわば「本筋」としての形を取りつつあるということでもあります。

また、通信講座では、現在お届けしている講義DVD以外の形のものもお届けできるよう、今、検討を重ねているところです。現会員の方はもちろん、新規入会の方、お休み中で復帰を検討されている方も、ぜひお楽しみに!

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html
■サービス概要(第11期会員のサービスは、2017年12月1日開始です)
・受講料 6,480円/1か月(税込)
・毎月1回、講座DVDを送付します。送付されるのは「名越式性格分類ゼミ」、あ
るいはその他講義を収録・編集したものです。
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・その他、不定期でのイベント等予定。

※通信講座の概要、お支払いに関するご質問等はサイトの「よくある質問」
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi_faq.html
もご参照いただければ幸いです。

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

 

【お知らせ】『ソロタイム 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』の電子版が出ました

2017年10月28日(土)12時54分26秒

各方面からお問い合わせをいただいておりました新刊『ソロタイム 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』の電子書籍版が、発売開始になったそうです。kindleでも、iphoneでもご購読いただけるとのこと。よろしければご覧ください。

 

『ソロタイム 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』(電子書籍版)

https://yakan-hiko.com/dc.php?no=12

 

※amazonで購入できるのは、紙の書籍版のみです。kindleご利用の方も、上記サイトよりご購入ください。

 

本書は、全国書店で販売中です。

 

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また、すぐに手に入れたければ、丸善ジュンク堂がやっているネット書店「honto」なら、

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大手書店では、こんなパネルとか、

こんなポップで、

みなさんをお待ちしています。

ぜひ、書店で手にとってご覧いただけると嬉しいです。

「世界は微笑んでいる」とつぶやいてみる

2017年10月17日(火)11時14分12秒

世界がただそこにあるだけのものとして感じられると、

それだけで人は猛然とさびしくなり、攻撃的になる。

 

そういう時は、まず一人になる。
そして、步く。

 


街角や周囲の景色を少し距離をおいて見つめてみる。
おもむろに、「世界は微笑んでいる」とつぶやいて見る。
そうすると、必ず何かが起きる。

 

 

驚くべきことに、世界は事物ではなく、むしろ人格なのである。

 

私たちは世界のすべてを認識できるわけではない。

だから、世界というのは、その人の視界の幅でしか、存在しえない。そして、価値観というふるいを通過することで、その世界はさらに小さくなる。

 

世界が縮まると、人は孤立し、世界はただ茫漠と広がるだけになってしまい、結果として、生きる気力が減退する。

 

 

では、小さくなった世界をもう一度広げていくためには、どうしたらいいか。

その力を持つのは、強い現前性を持つ人やモノとの出会いだけなのだ。

 

人物や事物がもたらす「驚き」だけが、その絞り切った視界をもう一度、グイっと広げてくれる。

私たちは驚きを探すために、歩いているのだ。

 

 

歩くことは、ソロタイム……。
好評発売中!『Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』

名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2017年10月16日 Vol.158
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今週の目次
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00【巻頭言】「世界は微笑んでいる」とつぶやいてみる

01【心理学】「どうしてこの人はこんな簡単なことがわからないの?」と感じた時に読む話

02カウンセリングルーム

[Q]銀河皇帝パルパティーンはなぜダークサイドに落ちたのでしょうか

03【読むこころカフェ】

「あってもないように、なくてもあるように」の境地

04精神科医の備忘録 Key of Life

・言葉は常に自動化される

05講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

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歩くことの効用/期待という心の鎖

2017年10月03日(火)11時20分18秒

歩くことの効用

何かうれしいことが起きたとしたら、その次には、多かれ少なかれさみしさがやってきます。それは少しも、残念なことではなく、素敵なことがあった「証」のようなものなのです。

 

では、そのさみしさはどう消化すればいいか。
それは、いつもより少し長めに歩くことです。

 

歩くことは、けっして軽んじてはならない、心理療法です。

 

悩みや暗い感情は、いびつな時間感覚の世界に人間を閉じ込めます。まとまった時間、散歩することは、その混乱気味の時間感覚を整え、正常化してくれるのです。

 

期待という心の鎖

 

心の傷の数だけ、人は「期待」を抱きます。ただ、そのほとんどは氷山のように、無意識の領域に沈んでいます。そういう意味で、期待こそが、その人を縛る「心の鎖」なのです。

 

もしこの鎖を寸分でも解くことができれば、おそらく心の潜在力は倍増するでしょう。

 

激しい感情を用いるたびに、人は陰で落ち込みます。それが相手を操作する為であったことを、どこかで感じているからです。

 

しかしその罪悪感を否定する為に、私たちは感情の使用を、さらに繰り返します。「これこそが、私の本当の気持ちなのだ」と信じることで、自分をはぐらかそうとするのです。

 

この「感情表出の中毒」をどこかで止めることが、自己を救うただ一つの道なのです。

 

 

歩くことも、ソロタイムのひとつの形……。
好評発売中!『Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』

 

 

 

名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2017年10月2日 Vol.157
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今週の目次
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01【巻頭言】歩くことの効用/期待という心の鎖

02【近況】養老先生の時間感覚から「責任」について考える

03カウンセリングルーム

[Q]すぐに現実的逃避してしまう自分を変えたい

04【講座採録】本を読んだぐらいで人生が変わるのか?

(朝日カルチャーセンター新宿出版記念講座より)

05精神科医の備忘録 Key of Life

・「見世物小屋に「再生」のマスターキーを見た

06講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

sign

 

 

【メルマガ無料公開記事】なぜ私は喫茶店でしか仕事ができないのか–場の心理学から考える

2017年09月19日(火)11時14分34秒

このメルマガの読者の方はご存じの方も多いと思いますが、

僕は基本的に、喫茶店でしか、仕事ができません。

 

資料を読むにしても、原稿に赤を入れるにしても、あるいはインタビューや対談を収録するにしても、事務所や自宅では、どうもはかどらない。単語ぐらいは出てきても、ある程度の文脈を持った言葉になってくれないんですね。

 

 

喫茶店だと仕事がはかどるのは、たぶん、「適度なノイズ」が入るからなんだと思います。

 

ですから喫茶店といっても、どこでもいいわけじゃありません。ある程度常連さんがついているけれど、それなりに一見さんのお客さんも出入りするお店で、いついっても、同じようでいて、どこかが違う。有線のBGMや、お客さんの会話の内容、コーヒーの濃さ……。

 

そういうものが適度なノイズとして入ってきて初めて、仕事がはかどるんです。

 

 

だいぶ昔の話ですが、ある番組の企画でコメントをさせていただく時に、番組の設定のために、ほとんど何もない、真っ白なスタジオでコメントしたことがありました。もちろん仕事なので、僕なりにがんばってコメントをしましたが、正直なところ、あの時ほど、自分が何を言っていいのかわからなくなって焦ったことはなかったぐらいです。

 

これは我ながら「ああそうか。これだけ自分の思考は、周りの雰囲気に影響を受けているのだ」と、染み入るように理解できた瞬間でした。

 

 

僕は極端な例かもしれませんが、人は誰でも、「場の力」の影響を受けて、仕事をしています。僕はフリーランスですから、喫茶店が仕事場になりますが、多くの方の仕事場は、会社のオフィスでしょう。

 

そういう場合、オフィスの中に、何らかの「ノイズ」があることが、重要だと僕は思います。

 

一番簡単なのは、植物や動物などの、「自然」を招き入れることでしょうね。よく昭和なドラマで、社長室に大きな観葉植物や熱帯魚、あるいはカメなどの爬虫類を水槽にかわれているシーンをよく見かけますが、あれは、ただのわかりやすい成金趣味のアイコン、というのでもないのだと思います。

 

合理的に仕事を進めなければならない人ほど、環境の中に、ノイズとなるような非合理的な、あるいは目的意識と合致しない「何か」を招き入れる。成功する人というのは、無意識か意識的かはともかく、そういうことをやっているんだと思うんです。

 

 

新刊『Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』でも、少し「場の力」が人に及ぼす影響について、論じています。

よろしければどうぞ!

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名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2017年9月18日 Vol.156
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今週の目次
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00【巻頭言】本質を見えづらくさせる「光」もある

01【近況】なぜ私は喫茶店でしか仕事ができないのか

02【心理学】漠然とした将来への不安とどう折り合いをつける?

03カウンセリングルーム※今週はお休みです

04【コラム】日本人が抱える「神経症的しんどさ」の正体

05精神科医の備忘録 Key of Life

・「いま一番大事なこと」なんて、なくていいんだよ

06講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

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心理学が与えてくれる翼

2017年09月04日(月)01時00分15秒

「物は考えよう」という言葉があります。

 

しかし、恋愛にしても、家族関係にしても、問題が起きていること自体は、きっと事実なのでしょう。だとすれば、それをなかったことにはできません。

 

でも、悩みごとをなくすことはできなくても、その「重さ」を変えることはできるんです。

 

 

量子力学の研究成果によって、物質の重さはそのもの自体に備わった性質というよりは、「場」との相互関係によって定まるということがわかってきているそうです。

例えば、ヒッグス粒子の影響を強く受ける陽子や中性子には質量が生じますが、光子(フォトン)は、ヒッグス粒子の影響を受けないので、質量が生じない、というようにです。

 

 

悩みの「場」にどっぷりと浸かっている時、その悩みはまるで、底なし沼のように、深く、にっちもさっちもいかない、大変なものに感じられるでしょう。

しかし、その上空を滑空する鳥にとっては、悩みの存在は感じられても、その「重さ」は、まるで存在しないかのように軽くすることができるのです。

 

 

悩みの本体は、その内容よりはむしろ、重さにこそある。

もし心理学がみなさんの力になることがあるとすれば、それはおそらく、悩みの「重さ」を、それ以前には想像もできなかったほど軽くして、その人が大きく羽ばたいていくお手伝いをすることにあるのでしょう。

 


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2017年9月4日 Vol.155
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今週の目次
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00【巻頭言】心理学が与えてくれる翼
01【近況】名越式性格分類ゼミ第2回認定試験の採点を終えて
02【心理学】「正しく疑う」ことは可能でしょうか? メディアリテラシーの心理学
03カウンセリングルーム※今週はお休みです
04【読むこころカフェ】「隠居宣言」で集注欲求を手放すことができた
05精神科医の備忘録 Key of Life
・状況を把握できていないのは当然のこと
05講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】

 

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新刊『Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』も好評発売中。現在、3刷です!

 

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もちろん、全国書店さんでも、ご購入いただけます。

なかなか手に入らない、という方はこちらの記事をどうぞ

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矛盾に満ちた世界と人間を、いかにして愛すことができるか

2017年08月24日(木)01時46分31秒

オリジナル曲をつくりました。よかったら聴いてください。

月の下で
https://youtu.be/DVbRRWGPn0s

海辺の約束
https://youtu.be/tbO3STzqnU4

黄金の羽
https://youtu.be/4ztF20LWox8

ピアノ 池田みどり
ブルースハープ 平松悟

 

さて、今日は「正しさ」についてのお話です。

 

 

「正しさ」は一つではない。

 

そんなことは改めて言わなくても、
誰もが知ってることでしょ? と言われてしまいそうです。

 

でもね、この感覚を常に携えて日々を過ごすことができている人っていうのは、稀なんです。そういうあり方こそを、僕は知性と呼びたいと思います。

 

 

「あいつの言っていることは間違っている」
「こんな世の中はおかしい!」

 

人はいつも、もっともらしい名分を作っては、
他人を攻撃し、世界に抗おうとします。

 

必ずしもそれが、間違いだとは言いません。

 

しかしもしもその人が、自分との戦い方を知っていたら、

 

そんなふうに、他人や世界と戦おうとはしないのではないかと僕は思うんです。

 

 

 

たぶんみんな、自分との戦い方と、内側の集注の楽しみを知らないのですね。

 

 

でも、矛盾した存在として、人を好きになれるかどうか。
これが、心理学を学ぶ上での基本だと僕は考えています。

 

 

体癖を学ぶのも、相手を見透かすためではなく、矛盾を抱えた存在としての人間を理解する、その手段なのです。

 

 

<お知らせ>名越式性格分類ゼミ第10期会員受付中!

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)の第10期会員、締め切り間近となりました。

第10期(2017年9月号)からは、これまでの体癖論講義に加えて、グループワークを含めた、カウンセリング論のコーナーが始まります。

 

長年積み上げてきた、秘伝のカウンセリング論を学ぶことができる、貴重な内容です。また、体癖講義についても、基礎に立ち返って解説する予定です。しばらくお休みされていた方も、この機会にぜひご入会ください。

 

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

 

■サービス概要(第10期会員のサービスは、2017年9月1日開始です)
・受講料 6,480円/1か月(税込)
・毎月1回、講座DVDを送付します。送付されるのは「名越式性格分類ゼミ」、あ
るいはその他講義を収録・編集したものです。
・名越式性格分類ゼミ(東京・巣鴨で開催)に会員割引で優先申し込みできます。
・その他、不定期でのイベント等予定。

※通信講座の概要、お支払いに関するご質問等はサイトの「よくある質問」
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi_faq.html
もご参照いただければ幸いです。

 

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

 

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新刊『Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』、3刷が決まりました。
たくさんの方に読んでいただけて、うれしい限りです。

 

アマゾン
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ヤフーショッピング
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もちろん、全国書店さんでも、ご購入いただけます。

なかなか手に入らない、という方はこちらの記事をどうぞ

http://nakoshiyasufumi.net/170703solotime/ ‎

 

 

 


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2017年8月21日 Vol.154
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今週の目次
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00【巻頭言】矛盾に満ちた世界と人間を、いかにして愛すことができるか
01【名越式性格分類ゼミ課題講評】二段合格者提出課題「2種体癖の魅力」
02【心理学】エディプス・コンプレックスという天才的飛躍
03カウンセリングルーム※今週はお休みです
04精神科医の備忘録 Key of Life
・さくみの会合宿!
05講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】

 

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