「ゆっくりやる」という人生哲学

2018年11月27日(火)10時07分37秒

ジミー・スコットという伝説の黒人歌手がいます。20代の頃に一度評判になった
のですが、当時は黒人差別も厳しく、いろいろ傷つくことも多かったらしくて、
音楽業界を辞めて、それから彼はホテルの掃除係をしていました。そして60代に
なってから「まさかこんな所に!」という感じで“発見”されて再デビューし、
スティービー・ワンダーやマーティン・スコセッシといった人たちが魅了され、
絶賛し、一躍、レジェンドとなった歌手です。

 

その彼が、ある映像で「歌の極意」について「できるだけゆっくり歌うことだ」
と語っているのを見たことがあります。

 

僕はこれを聞いた瞬間、「うーむ、一生考え続けなければならないほどのテーマ
だ」と思いました。もちろん、曲にはある程度決まったテンポがあります。伴奏
よりもゆっくり歌ってしまったら合わなくなってしまう。ですから、彼が言いた
いのはそういう、一般的な意味での「ゆっくり」では決して無いわけです。

 

彼の「ゆっくり歌う」という言葉には、おそらく何層にも渡る深い意味があるは
ずです。ただ、少なくとも、今の時点でもたぶん間違いないのは、聴衆にいかに
して耳を傾けてもらうか、バンドメンバーと深くコミュニケーションを取って歌
うにはどうしたらいいか、という点において「ゆっくり歌う」ということが非常
に効果的だということです。

 

たとえば、5人ぐらいで雑談をしている様子を思い浮かべてみてください。焦って
しどろもどろになっている人の話は、なかなか頭に入ってきません。一方で、余
裕があって、ゆったりと喋っている人の話には、みんな耳を傾けるでしょう。

 

語りも、歌も、同じです。「ゆっくりと歌う」ことによって初めて、人はハッと
して、こちらに耳を傾けてくれるようになる。そこからしか、たぶんいろんなこ
とは、始まらないのです。


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年11月19日 Vol.184
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今週の目次
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01【巻頭コラム】「ゆっくりやる」という人生哲学
02【性格分類】名越式性格分類ゼミ通信講座版テキストVol.5「7種体癖」より一
部抜粋
03【カウンセリングルーム】
[Q] 他人とうまく交流することができません
04【pieces of psychology】
<意志からの逃亡/境界線感覚/助言者への道>
05精神科医の備忘録 Key of Life
・最後に残るのは「嫉妬」
06講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】

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【2018年12月スタート!】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第15次受付中!

2018年11月12日(月)05時58分53秒

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)の第15次募集(会期は2018年12月スタート)、

現在受付中です!

定員に達し次第締め切りますので、ご関心のある方は、お申込みをお急ぎください!

(すでに通信講座会員になっている方は、自動継続となりますので、改めてお手続きの必要はございません)

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

■塾長・名越康文からのご挨拶

皆さんこんにちは、名越康文です。

2015年1月からスタートした名越式性格分類ゼミ(通信講座版)はおかげさまで好

評をいただいており、このたび、第15次の会員募集をさせていただくこととなりま

した。

僕は「旅する精神科医」と言われるぐらい、北海道から沖縄まで毎日のように講

演や講座などをやらせていただいているわけですが、単発の講座や講演では、僕

の心理学の柱である性格分類、気質分類についてお話をする機会が滅多にない、

という問題があります。

というのも、1時間半なり、2時間という時間だと、「心とは何か」といったテー

マについてはある程度まとまったお話はできても、性格分類についてはまとまっ

たお話をするのは難しいからです。お話できないわけではないですが、その程度

の時間だと、ほとんど間違いなく、本質を見失った状態でお伝えしてしまう可能

性が高い。

だからこれまで僕は、福岡、大阪、東京という、非常に限られた場所で、限られ

た人を相手にしか、性格分類=体癖論のお話をしてこなかった。それ以外の地域

に住んでおられる、性格分類に関心を持ってくださる方々には申し訳ないな、と

いう思いをずっと持っていました。

この通信講座では、これまで実際の講座を受講した経験のある方から、メルマガ

など、活字を通して関心を持っていただいていた方まで、幅広い方々に利益とな

るのではないか、という趣旨で運営しています。

お届けするDVDには、できるだけ当日の講義を、生のままお伝えするようにして

います。ライブ講義の息づかいや、そこに込められた感情、ユーモア、冗談、息

づかい……といったさまざまな要素は、しばしば「おまけ」として捉えられがち

ですが、「人間そのもの」を扱う性格分類においては、それらは各体癖の「内容

」そのものです。もちろん、講義のDVDだけで体癖論のすべてを伝えることがで

きるとは思いませんが、DVDに収録されたすべてを味わって、奥深い体癖論の世

界に没入していただければ幸いです。

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

【メルマガ】名越心理学のめざすところ

2018年10月15日(月)12時45分43秒

 

「聴く力」は希少

 

前回「聴くことの力」という記事でも少し触れましたが、「人の話を聴く」というのは、実は人間が生きるための本能レベルからはちょっと乖離した、より成熟した段階で獲得できる能力だと僕は考えています。

 

聴くことの力(名越康文メールマガジンVol.177 2018年8月6日号)

http://yakan-hiko.com/BN7801

 

そのことがよくわかるのは、「聴く力」というのは、本人というよりは、周囲の人の力を伸ばす能力であることです。聴く力を持つ人がひとりいるだけで、その集団の個々の能力は伸びるし、成果もどんどん上がっていく。聴くことには、そういう力があるんですね。

 

たぶん、これを読んでいる人の多くが「聴く」という行為について、なんとなく受け身な印象を持っていたんじゃないかと思うんです。でも、実は聴くことには、相手の能力を伸ばすっていう、非常に積極的で、能動的な効用がある。

 

でも、それだけに、そんな能力を持つほど成熟した人間というのは、それほど多くはおられません。ですからもしみなさんが、誰かに話を聞いてもらうことで、勇気づけられたり、自分の力が伸びたと感じた経験があったとしたら、それはとてもラッキーだし、貴重な経験だった、と考えてください。

 

特に現代は、「表現する」っていうことが非常にもてはやされている時代ですからね。こういう時代において「聴く」という、ちょっと地味な能力を伸ばしている人って、そうは多くないはずです。

 

心には「時間軸」がない

 

というわけで、前回のおさらいはここまでにして、今日は「心」についてお話しようと思います。

 

心について、一般の方がまったくご存じない特徴のひとつは、「時間、空間が入り乱れている」ということです。もうちょっとはっきりと言い切ってしまうと、心の世界には「時間」というものがない。あるいは「時間の流れ」が現実の世界と異なっている、という言い方でもいいかもしれません。

 

私たちは普通、「時間割」や「スケジュール」といった枠組みをあてることで、時間を捉えています。「〇時にお風呂に入ろう」とか「来週の〇曜日は旅行に出発する日だ」というような捉え方です。いろんな時間の捉え方があるにしても、私たちがみな、こうした時間軸のなかで日々の生活を送っていることは、おそらく間違いないでしょう。

 

なにしろ、このように時間を捉えるのは便利なんです。「今から30分後に駅で待ち合わせね」というようなやりとりが成り立つには、この時間軸で捉える時間感覚を共有していなければいけません。

 

わざわざこんなお話をするのは、こういう時間軸とか、スケジュール表にのっとった時間というのは、きわめて文化的、社会的なものであって、僕らの原初的な心の世界には存在しないものなんだ、ということをわかっていただきたいからです。

 

実際には、私たちの過ごす時間は一定ではありません。

(この続きは、メルマガ本編を御覧ください。登録から1か月は無料です)


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年10月15日 Vol.182
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今週の目次
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01【ピックアップ】「伝える力」を伸ばすには?

02【心理学】名越心理学のめざすところ

03【カウンセリングルーム】

[Q]ホラーに対する恐怖心について

04【pieces of psychology】

<心が止まってしまったら/寝る時間と起きる時間/さみしさと悲しさ>

05【読むこころカフェ】

・「助言を受け入れられる自分」でいるために

06精神科医の備忘録 Key of Life

・バーディックバンド@吉祥寺マンダラ2

07講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

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第62回名越式性格分類ゼミ(2018年10月14日)のご案内

2018年09月17日(月)10時01分30秒

巣鴨で月1回行っている名越式性格分類ゼミ、次回のご案内です。

 

<以下、事務局からのご案内>

 

前回(2018年9月16日開催)のゼミでは、「2種類の瞑想」「フェイクの意味」「大坂なおみさんの体癖分析」「アドラー心理学と方便力」という盛りだくさんの内容でした!

(通信講座会員の方、来月のDVDをお楽しみにお待ちください!)

 

次回は、「アドラー心理学*体癖論」の2回目を行いたいと思います。

もちろん、各種体癖、診断についてもより深めていきます。

貴重な機会をお見逃しなく!!

 

<自宅でDVDを通して名越ゼミを受講したい方は>

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

 

<<第62回名越式性格分類ゼミのご案内>>

 

■日時

2018年10月14日(日)14:00-16:30

※開場時間は13:30です。

 

■会場

アープカレッジすがも

JR・都営地下鉄「巣鴨」駅徒歩2分

豊島区巣鴨3-25-12 山崎ビル3階

 

■ご予約について

原則先着順のお申し込みとなります。定員になり次第締め切ります。

お申し込みはウェブサイトから!

 

nakoshisemi.yakan-hiko.com/

【締切間近!】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第14次受付中!

2018年08月24日(金)11時39分47秒

 

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)の第14次募集(会期は2018年9月スタート)、

現在受付中です!

定員に達し次第締め切りますので、ご関心のある方は、お申込みをお急ぎください!

 

(すでに通信講座会員になっている方は、自動継続となりますので、改めてお手続きの必要はございません)

 

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

■塾長・名越康文からのご挨拶

 

皆さんこんにちは、名越康文です。

 

2015年1月からスタートした名越式性格分類ゼミ(通信講座版)はおかげさまで好

評をいただいており、このたび、第14次の会員募集をさせていただくこととなりま

した。

 

僕は「旅する精神科医」と言われるぐらい、北海道から沖縄まで毎日のように講

演や講座などをやらせていただいているわけですが、単発の講座や講演では、僕

の心理学の柱である性格分類、気質分類についてお話をする機会が滅多にない、

という問題があります。

 

というのも、1時間半なり、2時間という時間だと、「心とは何か」といったテー

マについてはある程度まとまったお話はできても、性格分類についてはまとまっ

たお話をするのは難しいからです。お話できないわけではないですが、その程度

の時間だと、ほとんど間違いなく、本質を見失った状態でお伝えしてしまう可能

性が高い。

 

だからこれまで僕は、福岡、大阪、東京という、非常に限られた場所で、限られ

た人を相手にしか、性格分類=体癖論のお話をしてこなかった。それ以外の地域

に住んでおられる、性格分類に関心を持ってくださる方々には申し訳ないな、と

いう思いをずっと持っていました。

 

この通信講座では、これまで実際の講座を受講した経験のある方から、メルマガ

など、活字を通して関心を持っていただいていた方まで、幅広い方々に利益とな

るのではないか、という趣旨で運営しています。

 

お届けするDVDには、できるだけ当日の講義を、生のままお伝えするようにして

います。ライブ講義の息づかいや、そこに込められた感情、ユーモア、冗談、息

づかい……といったさまざまな要素は、しばしば「おまけ」として捉えられがち

ですが、「人間そのもの」を扱う性格分類においては、それらは各体癖の「内容

」そのものです。もちろん、講義のDVDだけで体癖論のすべてを伝えることがで

きるとは思いませんが、DVDに収録されたすべてを味わって、奥深い体癖論の世

界に没入していただければ幸いです。

 

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

【メルマガ】「お説教」に陥らないために

2018年08月22日(水)10時45分38秒

誰かに何かを伝えたい。そういう思いを持つことは素晴らしいことです。

でもそれはしばしば、「お説教」になります。

 

「お説教」になった途端、人は耳を閉ざします。それは親子でも、教師と生徒でも、友人でも、恋人でも、まったく同じです。

 

人の無意識はその人の話の内容よりも、その人と自分との関係を見ています。特に若者、もっといえば、子どもの無意識はいつも内容ではなく、関係性を見ている。自分と相手との関係性が抑圧的なのか、お互いを尊重し合っている関係なのかを見ている。

 

だからいわゆる「お説教」は功を奏さないどころか、むしろ相手の心を離れさせてしまうのです。

 

 

お説教は、関係性の膠着を生みます。お説教するほうもされる方も、相手を軽視しはじめます。これでは、教えが正しく伝わることはありません。

 

言うまでもなく、何かを教え、伝えることは大切なことです。でも自分の伝え方が「お説教」になっていないかどうかを、いつも細心の注意を払って観察しておくべきです。

 

「お説教」に陥らないために見ておくべきポイントはいくつかあります。ひとつは、自分が「当たり前のこと」ばかりを口にしていないか、ということ。

 

人にものを教えるときに、当たり前のことばかりを言っている。これは、かなりの確率で、ただの「お説教」になっています。

 

そこにあるのは、相手への対抗意識です。無意識のうちの対抗意識が、教えを「お説教」に変えてしまう。これを打開するためには、相手への尊敬を伴う、柔らかな観察が必要なのです。

 


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年8月20日 Vol.178
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今週の目次
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00【締切間近!】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第14次受付中!

01【近況】「お説教」に陥らないために

02【カウンセリングルーム】(今週はおやすみです)

03【pieces of psychology】<所有について/2種類の「わかった!」/恐怖心をなくしてはいけない/不自然を感じ取る>

04【スペシャル対談Vol.2】名越康文×しいたけ「運命をつかむ人ってどんな人?」(第2回)

05精神科医の備忘録 Key of Life

・歌こそ無私の愛である

06講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

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体癖論という「学び」

2018年05月18日(金)08時44分22秒

 

児童相談所の仕事に関わらせていただいて、かれこれ30年ほどになります。その中で感じることは、全国の児童相談所の研修や、学校の先生が学ぶ教室運営のカリキュラムの中に体癖論を取り入れることができたら……ということです。

 

僕は、病院勤めをしていた10数年は週1回、その後も月に1回は児童相談所に伺っていますが、その間、体癖論を使わない日のほうが少ないぐらい、いつも体癖論のお世話になっています。今は、子どもたちや、子どもたちの親と関わる職員の方々の相談を受け、スーパーバイズする役割ですが、その際、体癖論を取り入れることで、解決する問題は非常に多いのです。

 

相手が3種なのか、8種なのか、あるいは5種なのか10種なのか。今の僕の立場はスーパーバイザーで、お子さんに直接会うわけではありません。ですから、必ずしも正確な診断とは言えませんが、それでも、スタッフから伺った情報をもとにある程度体癖のあたりをつけ、その気質に合わせた対応をアドバイスする。もちろん、スタッフは体癖論を知りませんから「何種だから」という言い方はしませんが、アドバイスさせていただいた内容について怪訝な顔をされることはありません。

 

たとえば、お預かりしているお子さんとの関わり方についてご説明するとき、お母さんが4種なのか、5種なのかによって、求められるプレゼンはほとんど「真逆」と言っていいぐらい違います。もし、5種の人にだらだらと「そもそも、子育てというのはですね……」などという説明を始めてしまったら、肝心な部分の説明に入る15分前には、相手は聞かなくなってしまうでしょう。もしかしたら、「ああ、この職員は能力がないから、説明が下手なんだ」と信頼を失ってしまう可能性すら、ありえます。

 

一方、4種のお母さんであれば、できるだけゆっくりと、反応を確かめながら一つ一つポイントを押さえてお話をさせていただく必要があるでしょう。それくらい、タイプによって必要とされる対応は違う。

 

体癖論を知らなければ、こうした、タイプ別の対応がなされることはありません。私たちは無意識のうちに「自分と相手は同じ感受性」だという思い込みから、コミュニケーションを取ろうとします。そうすると「これで分かっていただけた」と思ったとしても、その3分の1も相手には伝わっていない、ということが起きてしまうのです。

 

一対一のコミュニケーションはもちろんのこと、教室運営やグループワークなど、集団でのコミュニケーションでは、さらに体癖論は効果的です。

 

ただ、世の中のほとんどの人は、こういった性格分類、体質分析については「いかがわしいものだ」と思い込んでいる。表面的には否定していなくても、潜在意識の中でそう思い込んでいる人が多い。だから、本当に真剣に取り入れようとする人は少ないんです。

 

もちろん、気に入らなければ、取り入れなくてもいいと思います。ただ、体癖論を取り入れない、ということは、裏を返せば「今の自分の対人コミュニケーション技法を変えない」ということと、ほとんど同じなのだと僕は思います。

 

現場で接する相手は、多種多様です。それに対して、自分の持って生まれたコミュニケーション能力と一般的な対人スキルだけで個別対応するのは、実はとても、非効率的なのです。体癖論を学んだ方が、ずっと効率的で楽に、さらには正確な対応になるのです。

 

でも人は、自分が慣れ親しんだコミュニケーション方法を変えることに、抵抗します。(僕自身がそうでしたから、その気持はよくわかります)

 

「学び」というのは、本質的に楽しいものです。ただ人は誰でも、自分の認識を根底から変えるような学びに対して、保守的です。変えたくない、変わりたくないのです。でも実は、世の中で一番楽しいことは、まさにそうした自分の認識が根底から変わるような「学び」なんです。

 

手芸でも、絵を描くことでも、詩を書くことでも、お茶やお花、そういう習い事でも、学んで上達することが楽しいわけですよね。すべての遊びには、学びの要素があるから楽しい。遊びの中に学びの要素があり、学んでいる瞬間にこそ、最高に楽しい遊びが生まれる。遊びのすべては、学びにつながっている。遊ぶように学ぶことができれば、人生の喜びは3倍、4倍になっていくでしょう。

 

学ぶことを億劫がっている人は、子どもの頃に親や当時の教育によって、それがしんどいこと、面倒くさいこと、いやなこと、自分には関係ないことだと刷り込まれているのではないかと思います。そういう意味では、体癖論を学ぶ前に、そこを解放する必要があるのかもしれません。そうすると学ぶ楽しさは3倍増になるし、あらゆることが非常に効率的になる。失敗しなくなる、とまでは言いませんが、失敗しにくくなるのは確かです。

 

そういう学びの楽しさが詰まっているのが体癖論なのだと僕は思っています。

 

<<<名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第13次募集のお申し込み・詳細は下記リンク先より>>>

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

 

 

【ご案内】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第13次受付中!

 

 

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)の第13次募集(会期は2018年6月スタート)受付中です。締切は来週頃の予定だそうです。

 

昨年から数カ月に一度配信しているテキストも、6月には3号目「3種体癖」が配信予定です。

 

 

通信講座会員のみなさまには、当該月のDVDとともにお届けします。

休会中の方や、ご検討中の方は、この機会にぜひ、お申し込みください!

 

今後も、各体癖の講義に加え、心理学/カウンセリング論をさらに充実させる予定です! 名越康文先生が長年積み上げてきた、秘伝のカウンセリング論を学ぶことができる、貴重な講義です。ぜひご購読ください!

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名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第13次受付開始!

2018年05月08日(火)09時55分21秒

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)の第13次募集(会期は2018年6月スタート)を

開始しました!

 

昨年から数カ月に一度配信しているテキストも、6月には3号目「3種体癖」が配信予定です。

通信講座会員のみなさまには、当該月のDVDとともにお届けします。

休会中の方や、ご検討中の方は、この機会にぜひ、お申し込みください!

 

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【メルマガ】名越康文×しいたけ「もう一度誰かを好きになるために必要なこと」スタート!

2018年04月02日(月)12時15分06秒

メルマガ「生きるための対話」では、今週号(4月2日号)から何回かに分けて、【スペシャル対談】名越康文×しいたけ「もう一度誰かを好きになるために必要なこと」をお届けします。

 

しいたけさんのプロフィールはこちら。

 

 

占い師「しいたけ」プロフィール

ヴォーグガール編集部がその辺で発掘。そのやる気のなさ、無欲さに反した脅威の的中率と、ロジカルな切り口に一同驚愕。無理矢理連載をさせられることに。惑星・板橋に老犬と住まう。夜中のお楽しみ、背脂ラーメンの食感でその時々の自分のコンディションを推測。絶賛ペンパル募集中。調子がいいと平井堅似の35才。

 

「しいたけ占い」(ヴォーグガール・オンライン)

https://voguegirl.jp/horoscope/shitake/

 

書籍『しいたけ占い 12星座の密と毒』(KADOKAWA、2017)

https://amzn.to/2E7I3Yx

 

書籍『しいたけ占い 12星座でわかるどんな人ともうまくいく方法』(マガジンハウス、2016)

https://amzn.to/2uEpYBY

 

 

今回の対談テーマはずばり「恋愛」。

 

若者から恋愛相談を受ける機会の多いしいたけさんが、最近感じているのは、男性が「あること」をしなくなったこと。それはいったい……?

 

 

<第1回>私たちはどうしてこれほど恋愛が下手になったのか

は、以下のリンクより、メルマガをご購読ください!

(初月無料です!)

 


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年4月2日 Vol.169
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今週の目次
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01【告知】バーディック・バンド旗揚げ興行/月の下で

02【スペシャル対談】名越康文×しいたけ「もう一度誰かを好きになるために必要なこと」(第1回)

03【講義】原因論としての心理学

04【カウンセリングルーム】(今週はおやすみです)

05【pieces of psychology】<歌は存在の根幹だった/すべては巡っている/朝は悲しい/ほか>

06精神科医の備忘録 Key of Life

・「自分でやる」と決意すると、協力者が現れる

07講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

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【メルマガ】人は感情的になると「自分こそが論理的で、正しいことを言っている」と思い込む

2018年03月06日(火)11時31分02秒

怒りに求心力があるということは十分にわかっていたつもりではあるのですが、今年になってから、さまざまな方面で起きている怒りの表出は、本当にすさまじいですね。

 

今更ながら、この世界で起きていることのほとんどが、怒りの表出=集注欲求(乳幼児の持つ注目への渇望)という印象を持たざるをえない段階に達しているように思います。

 

怒りに限ったことではありませんが、感情的になっている人の特徴のひとつに、「ことさら論理的になろうとする」傾向があります。

 

もちろん、怒りで視野が狭窄した人の論理は、足場が弱く、時間軸も短い、相手の揚げ足取りのレベルに終始してしまいます。

 

本人は「論理的で、正しいことを言っている」と思っているので、そのことに気づきませんが、周囲で見ている第三者は、一瞬のうちに興ざめします。それゆえに、感情的になった人の周囲には、「その揚げ足取りに加担すると利益のある者」だけが残ることになるのです。

 

つまり、近視眼的な論理が蔓延する世界は、怒りの求心力に支配された世界ということができるでしょう。

 

このことがもたらす問題は、「怒りによって価値あるものが失われてしまう」ということだけではなく、実は「怒り」という感情が持ちうる役割をも失わせてしまう、というところにあります。

 

まれなことだとは思うのですが、他人への無償的な愛や、慈悲を伴う怒りも存在するの事実でしょう。そういう慈しみの怒りの可能性を、私たちが単純に信じられなくなってしまう、ということが、非常に大きな問題であると思うのです。

 


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年3月5日 Vol.167
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今週の目次
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01【巻頭言】人は感情的になると「自分こそが論理的で、正しいことを言っている」と思い込む

02【ピックアップ】一生ひとりぼっちって、まずいですか?

03【カウンセリングルーム】

[Q]上司を尊敬できなくてモヤモヤする

04【pieces of psychology】枠を着こなす/依存は無意識の中にある/私は「路地」である

05【読むこころカフェ】

・「勇気づけ」という高い壁を越えるには「ソロタイム」が必要だ

06精神科医の備忘録 Key of Life

・愛からみれば人は花なのだろう

07講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

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