「アイデアを形にする教室」へ寄せた推薦文


 

 

心に思い浮かんだアイデアを、現実の世界に降り立たせること。それは人間が手にすることのできる、もっとも大きな喜びのひとつです。

 

今回、編集者の鳥居さんからこの教室を始めるということを聞いたとき、僕は思わず「それや!」と口にしていました。というのも、「アイデアを形にする」ということこそ、まさに鳥居さんがこれまでやってきた仕事そのものだと感じたからです。

 

彼に出会ったのは20年ほど前、彼がまだ、医学系出版社の編集者をしていたときのことです。それ以降、彼は書籍編集者として一線で活躍してきました。『自分を支える心の技法』『どうせ死ぬのになぜ生きるのか』『SOLOTIME ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』といった僕の重要な著作は、彼が企画、編集したものです。

 

一方で彼は、一般的な意味での「編集者」という枠組みを超えて、連続講座やイベント、ウェブアプリ、動画(僕がいまもっとも力を入れている名越康文TVシークレットトークやyoutubeチャンネル運営も彼の企画です)、果ては卓球場をチェーン展開するといった、幅広い仕事に携わってきました。

 

その幅広い仕事をつなぐキーワードが「アイデアを形にする」ということだったのだと思います。

 

生まれたばかりのアイデアというのはちょっとした障害によってすぐに壊れ、煙のようにかき消えてしまう、非常にかよわい存在です。そのアイデアを大切に育て、花開かせていくためには、多くの経験を持ち、そのアイデアの持ち主に寄り添って共に走り続けてくれる伴走者が必要です。

 

そして、その伴走者として、彼ほどの適任者はいないということを、僕は保証します。

 

自分のアイデアを見つけたい、形にしたい! という思いを持つすべての人に、この教室を推薦します。

 

精神科医・名越康文

 

アイデアを形にする教室