4月13日@大阪国際会議場「柔道整復の日」記念イベントにて講演します
2014年4月13日(日)13:00-14:30、大阪国際会議場にて行われる「「柔道整復の日」記念イベント」にて講演『心と心をつなぐコミュニケーション術』を行います。事前申し込みが必要で、申し込み多数の場合は抽選とのことです。
詳細・お申し込みはこちら↓
2014年4月13日(日)13:00-14:30、大阪国際会議場にて行われる「「柔道整復の日」記念イベント」にて講演『心と心をつなぐコミュニケーション術』を行います。事前申し込みが必要で、申し込み多数の場合は抽選とのことです。
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名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)2014年3月3日 Vol.071より、記事の一部を無料公開します。
今週の目次(↓)から、「01【ピックアップ】遠距離恋愛中の彼との関係性を見直したい」の回答部分を掲載します。メルマガでは毎号、こうした読者からの質問に、名越康文がお答えしています。
00【ご案内】類人猿分類の本当の魅力を知りたければ3.29巣鴨へGO!
01【ピックアップ】遠距離恋愛中の彼との関係性を見直したい
02【コラム】境界線を溶かす地・沖縄
03【key of life】ルールこそが人間にとって決死のリアリティなのだ
04カウンセリングルーム
[Q1]瞑想ってどんなもの?
[Q2]真面目に就活をしない息子への接し方
05【募集】「私は見た! チンパンジーさんの生態」
06講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】
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01【ピックアップ】遠距離恋愛中の彼との関係性を見直したい
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※【ピックアップ】では、カウンセリングルームに寄せられた質問の中から、特に読者の皆さんと共有したい話題を取り上げます。
[Q]遠距離恋愛中の彼との関係性を見直したい
(編集注:公開記事では元の質問文は割愛します。遠距離恋愛中の質問者は、結婚して子供が欲しいという思いを持っていますが、相手の男性は経済的な不安を理由に先延ばしにしています。数か月に一回は会うことはできていますが、質問者の女性は彼から本当に愛されているのか、不安を持っています)
[A]あなたにとっての「愛される」ってどういう状態ですか?
「愛する」と「愛される」というのはまったく別のことです。僕はこのことをいろんなところで書いているんですが、あまり共通認識にはなっていない。それぐらい、「愛」というのは混乱しやすい言葉なんだと思います。
「愛する」というのは、本来ならその人の成長に応じて、その中身が変化していく言葉です。20歳の頃の愛し方と、30歳になってからの愛し方はまったく違うでしょうし、恋人に対する愛情と、我が子に対する愛情は、まったく違うものになるという人も多いでしょう。
一方で、「愛される」というのは、自分が「こうされたい」と思う願望のことであり、それがどれくらい満たされたか、ということが問題になります。
こうやって「中身」を並べてみるとよくわかると思うのですが、「愛する」と「愛される」は、まったく別の概念です。言葉だけを見ると能動と受動の違いだけしかない、一対の言葉のように見えるのですが、実はほとんど同レベルでは論じられないぐらい、「違う概念」なのだということがわかると思います。
この点がわかっていないと、僕らはすぐ「私が愛した分の、倍くらい私のことを愛してくれないと嫌だ」と「愛する」と「愛される」をごっちゃにして悩んでしまいます。そこから抜け出す第一歩は、「愛する」と「愛される」をひとまず切り離すこと。そうしないと、僕らは際限もなく「愛される」を求め続けるようになってしまうでしょう。
これを踏まえてうえで、ご質問にお答えしてみましょう。まず、必要なことは、あなたにとっての「愛される」というのはどういう状態を指すのかをある程度はっきりさせておく、ということじゃないかな、と思いました。例えばこんなふうに、です。
「我が身を投げ打ってでも、あなたのことを守ってくれる」
→これはちょっと、ハードルが高そうですね。
「日常的に、常識の範囲内で気遣いを見せてくれる」
→これは比較的、達成できそうでしょうか。
……こんなふうに、自分が満足できそうな「愛される」のレベルを、相手がそれを達成できそうか、ということを含めて探っていく。自分が必要とする愛の内容(必要条件)と、これだけ愛されればもう十分という愛の内容(十分条件)を、自分なりに考えてみてください。
この作業をしてみると、「ああ、なんて欲深いことを求めていたんだ」と反省するかもしれないし、逆に、「あれ? 私ってこの程度のことで満足できるんだ」ということにも気づくかもしれない。
また、自分が求めている「愛される」の対象が実は自分ではない、ということに気づくことだってありえます。例えば自分が将来産むであろう子供に、その人が十分な愛情をかけてくれるかどうかということが、私にとっての「愛される」の必要・十分条件なのだ、ということに気づくかもしれない。
そうやって、自分にとっての「愛される」の必要条件と、十分条件とを考えてみると、ようやく「この人と別れたほうがいいか」「結婚したほうがいいか」ということをきちんと考えられるようになると思います。逆に言えば、この作業をやっておかなければ、ずるずると時間が無為に過ぎていくことになりがちです。
いずれにしても、「愛する」「愛される」ということの必要条件・十分条件には、絶対のモノサシというのはありませんので、「自分で考える」しか道はありません。自分で考えて、自分の体重の乗った言葉を見つけることができれば、後はそれほど深く悩むことはなくなるんじゃないかと思います。
もし、うまく考えられないようなら、5泊6日ぐらいの旅に出るのもお勧めです。旅に出ると、ふとした瞬間に、「ああ、私の求めているものはこれなんだ」ということに気づかされることもある。ご健闘をお祈りします。
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新刊『価値観再生道場 本当の仕事の作法』刊行されました!
いい会社を見分ける方法、失業不安を乗り切る方法、夢の実現法――会社員、起業家、ノマドなど、働き方が多様化する現代、社会人として働くすべての人に必要な仕事の心得について、思想家・武道家の内田樹、精神科医の名越康文、作家の橋口いくよが語り合う。雑誌『ダ・ヴィンチ』連載書籍化第3弾。社会で働く大人のためのバイブル的一冊!
メディア 単行本
著者 名越康文、内田樹、橋口いくよ
発売日 2014/03/07
判型 四六判
JAN/ISBN 9784040663500
定価1200円+税
本日、福岡県春日市にて、下記の講演会を行います。直前の告知ですが、よろしければぜひおいでください。
うつ予防・自殺予防講演会「心がフッと軽くなる瞬間の心理学」
日時 平成26年3月1日(土)13:30~15:00
主催 福岡県春日市役所
会場 春日市ふれあい文化センター
http://www.fure-ai.or.jp/access/index.html
対象 一般市民 500名【先着順】
名越康文監修の性格分類「類人猿分類」の書籍、『ゴリラの冷や汗』(Team GATHER Project)が、2月1日に刊行されます。
『ゴリラの冷や汗』
四六判・112ページ(オールカラー)
定価1300円+税
ISBN-13: 978-4906790074
オランウータンのウー太、ゴリラのゴリ平、チンパンジーのチー助、ボノボのボノちゃんが繰り広げる、ハートウォーミングな冒険ストーリー。読み終わると、ちょっと苦手だったあの人にも、優しくなりたい気持ちがわいてきます。
性格分類に興味がある人はもちろん、仕事やプライベートの人間関係をもっと良くしたい人、チームの力を高めていきたい人、すべての人にお勧めの一冊です!
我々は、組織が一人ひとりの人間に対して位置と役割を与えることを、当然のこととしなければならない。(ピーター・ドラッカー)
仕事は仲間をつくる(ゲーテ)
全ての人には個性の美しさがある(ラルフ・ワルド・エマーソン)
古来、多くの賢人や成功者が「チームワーク」の重要性を説いてきました。しかし異なる個性を持つメンバーの強みを活かし、弱みを支えあうことは容易ではありません。本書ではウー太、ゴリ平、チー助、ボノちゃんの4人による心温まるストーリーを通して、人間が持つ個性の違いと、チームワーク向上のヒントを学びます。
創造性あふれる一匹狼のクリエイターも、チームを引っ張るリーダーも、生真面目な管理者も、明るいムードメイカーも、本書を読み終えた瞬間から、仕事や対人関係の持ち方に大きな変化が現れることでしょう。
『ゴリラの冷や汗』著者、Team GATHER Project(代表:岡崎和江、アドバイザー:名越康文)のサイトがオープンしました!
各タイプの詳しい解説、セミナー情報から、診断のもととなった大型類人猿についての情報まで満載です。また、『ゴリラの冷や汗』の特典付き予約注文も受付中。チェックしてください!
『ゴリラの冷や汗』の刊行を記念して、類人猿分類の診断サイトをプチリニューアルしました!
ぜひこの機会に、あなたのタイプを診断してみてください!
「類人猿分類(GATAHER;Great Apes Teach Human Eternal Relationships)」は、4種の大型類人猿の行動傾向の違いを基に作られた、実践的な性格分類です。監修は精神科医・名越康文氏です。
大型類人猿と人間とは共通の祖先を持っており、そのDNAは98%前後一致していると言われています。しかし、オランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボの4つの大型類人猿たちの性格や行動傾向はまったく異なっており、それらは互いに交流することなく、それぞれまったく違った社会を営み、生活しています。
それに対して人間は、異なる性格の者同士がひとつの「社会」という名の森の中で、共に過ごしています。思考や志向、行動がまったく違うもの同士がひとつの社会を営むことによってさまざまな問題が生じる。それが人間の社会であり、組織の特徴といえるでしょう。
名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)2014年1月20日号(Vol.068)を配信しました!
目次はこちらです。
00 【ご案内】類人猿分類の本が出ます!
01心の中の遊牧民に会いに行こう
02 カウンセリングルーム
【Q1】夜型の仕事はこころに悪影響を与えますか?
【Q2】「かぐや姫の物語」のご感想をお聞きしたいです
【Q3】怒りを消そうとしているときにケンカをしてしまいました
【Q4】うつ病は脳の異常が原因ですか?
03 精神科医の備忘録 Key of Life
・情けなや大阪よ!
04 講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】
※ご購読はこちらから
新刊『悩み脱出の力を鍛える!名越康文のシネマ・セラピー』
日時:2014年1月28日(火)18:30開場 19:00開始
定員:40名
場所:紀伊國屋新宿本店 8階イベントスペース
入場:無料
お申込み・詳細は下記URLをご覧ください。
http://www.kinokuniya.co.jp/contents/pc/store/Shinjuku-Main-Store/20131225182408.html
名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)2014年1月6日 Vol.067を配信しました!
記事の一部を無料公開します。
目次は下記のとおりです。
01学びを促す「微妙な心」
02 カウンセリングルーム <今週はお休みです>
03 名越マガ2013年ベスト記事
04 精神科医の備忘録 Key of Life
・垣根を越える
05 読むこころカフェ(20)
・うつろいやすい世界と仲良くする方法
06 講座情報・メディア出演予定
今回は巻頭コラム<学びを促す「微妙な心」>(4461文字)の一部を無料公開します。
※名越康文メールマガジン「生きるための対話」のご購読はこちら↓
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から!
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01 │ 学びを促す「微妙な心」
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■学ぶとは、一階層上の知に気づくこと
「知る」と「学ぶ」の違いについて、最近ブログやtwitterで書いたところ、いろいろと反響をいただきました。もちろん言葉の定義にもよるのですが、この2つの違いは、中学生でもわかる子は感覚的にわかっています。
「知る」というのは知識を増やしていくことです。一方、「学ぶ」というのは、「知る」ことを繰り返し行っているうちに、瞬間的に「一階層上の知」に気づく、ということです。
では「一階層上の知に気づく」というのはどういうことでしょうか。僕らの知には、階層があります。
お父さんから車の洗い方を教わっている子供を例に考えてみましょう。まず車体全体を水で濡らして、スポンジに洗剤をつける。それで車全体を丁寧にこすって汚れを浮き上がらせて、その後に水をかけて、洗剤を流す。次に水を拭きとってからワックスをかけ、最後に乾いた布で磨き上げる。
こういった<手順>や<方法>をひとつずつ覚えていくのが、「自動車を洗う」という知の、ひとつ目の階層です。ところが、それにしたがって自動車を洗うという作業を何回もやっていると、もうひとつ上の階層の「知」に自然と気づく、ということが起きます。
例えば、自動車をつくっているひとつひとつのパーツの材質や、それによる汚れ方の違いに気づくということ。あるいは、スポンジをこする動作をより無理のないものにしていくことによって自分の身体に生じる感覚、あるいは心地よさを知る、ということ。
自動車を洗う手順や方法といった「知」とまったく別の階層に、さまざまな「知」がある。そういうひとつ上の階層のことに気づくことを、僕は単に「知る」ということを越えた「学び」として捉えています。
■「学ぶ」ことで初めて知が力になる。
僕らはしばしば、「学ぶ」ことイコール「知る」ことだと勘違いしてしまいがちです。もちろん、「知る」ことなしに「学ぶ」ことは起きないわけですから、「知る」ことは重要なんです。しかし「知る」ことが「学ぶ」こととイコールだと勘違いしてしまうと、ときに非常に不幸な「罠」にはまってしまうことがある。だから、その点については注意を促しておきたいんです。
というのも、「知る」だけでは、ぼくらは決して、その知識を自分で活かすことができないからです。「学ぶ」という、一階層上の知を得ることによってはじめて、僕らは「知る」ことによって得られた知識を、有機的につなげていくことができる。
映画『ベスト・キッド』は娯楽作品として楽しい映画ですが、「知る」と「学ぶ」の違いを理解する意味でも、わかりやすい、絶好の教材といえます。主人公は空手の達人・ミヤギ老師の元で修行して強くなりたいと願います。しかし、ミヤギはパンチやキック、あるいは防御の仕方といった具体的な格闘スキルについては、まったく教えてくれません。
ミヤギが主人公の少年に命じるのは、塀にペンキをひたすら塗っていく単純作業です。「アップ、アンド、ダウン」と、刷毛で塀にペンキを塗っていく。ようやく塀を塗り終わったら今度は車のワックスがけをひたすらさせられる。
でも、そんな単純な動きの中に、空手の真髄に通じるようなすばらしい身体の動きが秘められている。かなりマンガチックに単純化されてはいますが、ここには修行における「知る」と「学ぶ」のエッセンスが凝縮されているように思います。
もしもこの主人公が直接的に「威力のあるパンチ」を教えてくれる師匠を見つけていれば、彼はもっと早く、「威力のあるパンチ」を身に着けることはできたかもしれない。でもおそらく、ミヤギが伝えてくれたような、実戦的な総合力を身に着けることはできなかったでしょう。
個別の知を「知る」だけでは、どうしても総合的な力は身に着かない。「学ぶ」というのは、表面的な「知る」の向こう側にある、まったく別の体系を知らず知らずのうちに身に着けてしまうという体験なんです。
■自発性によって学んだ知は、その人を疎外しない
「学ぶ」ということせず、「知る」だけの知識を蓄えていくことは、人間を「疎外」する可能性があります。「疎外」という言葉は哲学っぽくて難しく感じるかもしれませんが、ここでは「人間が良かれと思ってつくったり、身に着けたりしたものが、逆に人間を支配して縛るものとして働く状態」という意味で理解してください。例えば産業革命で便利な機械がつくられ、たくさんの物を生産できるようになった一方で、多くの労働者が失業したわけですが、そういった状況を「疎外」と呼ぶわけです。
ではなぜ、「知る」ことが「疎外」を引き起こしてしまうのか。それは「学ぶ」ことなく「知る」を繰り返し、ただ知識の量だけを増やしていくだけでは、いつまでたっても、ある知識とある知識との間の「結びつき」が生じてこないからです。大量に蓄えられた知識はずっとバラバラのまま、自分ではそれを有効活用することができない。
そういう状態に陥ってしまうと、蓄えた知識を他人にそのまま提供するという形でしか、周囲に貢献できなくなります。それはとりもなおさず、「あいつは物知りだから」と、他人からいわば「辞書替わり」に利用されてしまう状況を意味します。
もちろん、知らないよりは、知っていたほうがいいでしょう。「辞書替わり」といっても、人に貢献できるなら、貢献できないよりはいい。ただ、他人から「辞書替わり」に使われることが増えると、自分が主体的に考え、行動し、生きる時間がその分少なくなってしまうんです。その結果、さらに蓄えた知識を有効に使う機会を失ってしまう。
「知識」というのはそういう形で、それを大量に抱えた人を疎外してしまうことがあるんです。
そういう悪循環から抜け出すには「学ぶ」ということが必要です。そして、その際にもっとも大切になってくることは「自分で気づく」ということです。
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