公開講座予定とメディア出演予定を更新しました!

2015年06月14日(日)06時08分58秒

本日以降の公開講座・イベント予定は下記のとおりです。

また、テレビ、ラジオ、雑誌などは「メディア出演情報」をご覧ください。

 

6月-7月の公開講座情報

 

●6月17日(水)18:30~20:00

横浜朝日カルチャー「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」

https://www.asahiculture.jp/yokohama/course/392ffc78-3a19-4d79-76b4-54c5b0f9cefb

 

●6月19日(金)19:00~22:30

福岡「名越康文塾」

http://saintcross.jp/?p=666

 

●6月21日(日)13:30~16:00

巣鴨「名越式性格分類ゼミ」

http://nakoshisemi.yakan-hiko.com/

※メルマガ購読者割引あり

 

●6月24日(水)19:00~

名越康文の「こころカフェ‘R’ 」 第2回

http://cocorocafer2-ktbkbt.peatix.com

※メルマガ購読者キャッシュバックあり

 

●6月27日(土)14:00~15:30

リブロ×池袋コミュニティカレッジ

甲野善紀氏×名越康文 対談

http://cul.7cn.co.jp/programs/program_715570.html

 

●7月10日(金)18:30~20:00

北海道千歳市教育委員会「子育て講演会」

 

 

【メルマガ】依存から祈りへ

2015年06月03日(水)10時19分55秒

「論理的に正しい言葉」は、人を勢いづかせることはあっても、決して心の奥底に届く波紋にはなりえません。論理に依存した虚勢は、攻撃する対象を失えばそれでおしまいです。

依存とは、自分以外の誰かの攻撃性に乗っかることです。無意識の依存から解き放たれ、これまでの自分の数倍の力を活用すること。それだけが、未来を開くカギなのです。

まずは毎日、自分を十分に応援してください。誰かの手助けや肩入れは、その余力でやればよいのです。

自分を応援するコツはひとつだけ。心に浪費されるエネルギーを半減させること。人の心が成長しないかぎり、社会革命のほとんどは失敗する運命にありますが、自分の心の中の革命は、心と自分とを切り離すたびに、起こすことができるのです。

人間は絶えず、無意識のうちに事実誤認をし、しかもそれに対して知ったかぶりを決め込んで生きています。そのことを繰り返し認めましょう。それが分かった上で、目の前の出来事に対して、落ち着いて頭と手を動かしましょう。いかにも他の誰かが言いそうな尻軽な正しい言葉を口にしそうになったときには、一度、言葉を飲み込み、心と自分とを切り離すことに務めましょう。

それは本来の意味での「祈り」と言い換えてもいいでしょう。往々にして、私たちは過去や未来に向けて祈ろうとします。しかし、少なくとも心理学的な意味での「祈り」の王道は、「今」を祈りの集注で満たすことなのです。

別の言い方をすれば、祈りとは、自分自身をしっかりと背負いつつ、その瞬間に、自分の中身をそっくり入れ替えてしまうことなのです。

 

 

名越康文メールマガジン「生きるための対話

2015年6月1日 Vol.101
目次

00【イントロダクション】依存から祈りへ
01【近況】住民投票とドローン少年に見る前思春期性問題について
02カウンセリングルーム
[Q1]「明るい怒り」なんてあるんでしょうか?
[Q2]空気が読めてない自分を何とかしたい
03精神科医の備忘録 Key of Life
・具体的な対象から学ぶ
04読むこころカフェ(33)
・人は心の奥底では無限に成長したいと願っている
05講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】
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※月2回発行、500円+税(月額)。kindleや各種電子書籍リーダー対応。購読開始から1か月無料! まずはお試しから。

※kindle、epub版同時配信対応!

 

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6月の公開講座のご案内

2015年05月30日(土)11時01分51秒

6月はいろんなところで講座をやります。お近くのものがあれば、ぜひお会いしましょう!

 

 

●6月13日(土)13:30~

奈良県 岡本寺「春の分校」

13:30~

講和「仏教に生きる」名越康文

16:00~17:30

対談 甲野善紀先生×名越康文

http://www5.kcn.ne.jp/~yushinge/bunkou.htm

 

●6月17日(水)18:30~20:00

横浜朝日カルチャー「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」

https://www.asahiculture.jp/yokohama/course/392ffc78-3a19-4d79-76b4-54c5b0f9cefb

 

●6月19日(金)19:00~22:30

福岡「名越康文塾」

http://saintcross.jp/?p=666

 

●6月21日(日)13:30~16:00

巣鴨「名越式性格分類ゼミ」

http://nakoshisemi.yakan-hiko.com/

※メルマガ購読者割引あり

 

●6月24日(水)19:00~

名越康文の「こころカフェ‘R’ 」 第2回

http://cocorocafer2-ktbkbt.peatix.com

※メルマガ購読者キャッシュバックあり

 

●6月27日(土)14:00~15:30

リブロ×池袋コミュニティカレッジ

甲野善紀氏×名越康文 対談

http://cul.7cn.co.jp/programs/program_715570.html

メルマガVol.100(2015年5月4日)を発行しました!

2015年05月18日(月)12時49分43秒

※メルマガVol.100(2015年5月18日)を発行しました! ご購読はこちらから

 

名越康文メールマガジン「生きるための対話

 

2015年5月18日 Vol.100
目次

00【募集再開!】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第2期募集

01【近況】占いこそが心理学の王道かもしれない

02精神科医の備忘録 Key of Life

・絶望こそが希望だ

03【コラム】観念的な家族主義が日本を救う

04カウンセリングルーム

[Q1]どうしたらモテるようになりますか?

[Q2] 人の幸せを素直に喜べません

05塾通信(57)「後はよろしく」の5種、あくまで「張り合う」7種

06講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

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名越式性格分類ゼミ(通信講座版)へのお誘い

2015年05月08日(金)03時42分09秒

皆さんこんにちは、名越康文です。

2015年1月からスタートした名越式性格分類ゼミ(通信講座版)はおかげさまで好評をいただいており、このたび、第2期の会員募集をさせていただくこととなりました。

 

nakoshi

僕は「旅する精神科医」と言われるぐらい、北海道から沖縄まで毎日のように講演や講座などをやらせていただいているわけですが、単発の講座や講演でお話するのは、僕の心理学の一方の柱である、「心とはどういうものか」「心を制御したり、成長させるにはどうしたらいいか」「自分の心と付き合うにはどうすればいいか」といったテーマなんですね。

もちろんそれはそれで、大切なのですが、一方で、そうした単発の講座では、僕の心理学のもうひとつの柱である性格分類、気質分類についてお話をする機会が滅多にない、という問題がありました。

というのも、1時間半なり、2時間という時間だと、「心とは何か」といったテーマについてはある程度まとまったお話はできても、性格分類についてはまとまったお話をするのは難しいからです。お話できないわけではないですが、その程度の時間だと、ほとんど間違いなく、本質を見失った状態でお伝えしてしまう可能性が高い。

だからこれまで僕は、福岡、大阪、東京という、非常に限られた場所で、限られた人を相手にしか、性格分類=体癖論のお話をしてこなかった。それ以外の地域に住んでおられる、性格分類に関心を持ってくださる方々には申し訳ないな、という思いをずっと持っていました。

また、福岡、大阪、東京で行っている講座においても、問題はありました。僕の性格分類は、全10種類の分類の1つを説明するだけでも最低3時間、本当に漏れなく伝えようと思えばその倍ぐらいはかかってしまいます。よって、「自分で診断ができるレベル」まで学ぼうと思うと、最低でも10種類×2クール、計20回ぐらいは講義を受ける必要があるわけですね。

そうなると、福岡、大阪、東京での講座であっても、漏れなく受講することが難しい、という声が上がっていました。それは、受講生のお勤めやもろもろの事情を考えれば、やむを得ないことです。

今回始まることになった通信講座という形態は、そうした問題を一挙に解決するべく、事務局を勤める夜間飛行のスタッフに検討してもらい、実現の運びとなりました。これまで実際の講座を受講した経験のある方から、メルマガなど、活字を通して関心を持っていただいていた方まで、幅広い方々に利益となるのではないか、という趣旨で運営しています。

基本的には、毎月、1つの体癖を学んでいただく構成となっていますが、そのとき、大切なことは、単にその分類を「覚える」というよりは、それぞれの性格の機微、温度、質感、人格そのもの、といったものを感じ、表現していくことにこそ、その醍醐味があります。

ひとつの体癖を学び終わったときに、自分の中で、その気質が躍動しだすような感覚が生じてくれば「成功」だと考えています。そうすれば、周りの人をみてある程度、「ああ、あの人はこのタイプなんじゃないか」ということがわかってきますから。

DVDは、できるだけ当日の講義を、生のままお伝えするようにしています。ライブ講義の息づかいや、そこに込められた感情、ユーモア、冗談、息づかい……といったさまざまな要素は、しばしば「おまけ」として捉えられがちですが、「人間そのもの」を扱う性格分類においては、それらは各体癖の「内容」そのものです。もちろん、講義のDVDだけで体癖論のすべてを伝えることができるとは思いませんが、DVDに収録されたすべてを味わって、奥深い体癖論の世界に没入していただければ幸いです。

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)

現在(2015年5月8日)、第2期会員申し込み受付中!(定員に達し次第、締め切ります)
・毎月1回、講座DVDの送付(「名越式性格分類ゼミ」の講義を収録・編集)
・月1回〜のサポートメール(名越康文からのビデオメッセージあり)送付
・メールでの質問受け付け
・名越式性格分類ゼミ(月1回、東京・巣鴨で開催)の会員割引
・その他、不定期でのイベント等予定。
詳細・申し込みはこちら!
nakoshi

【メルマガ】養老孟司先生と『ブラック・ジャック』と『蒼天航路』ほか

2015年05月04日(月)09時50分00秒

※メルマガVol.099(2015年5月4日)を発行しました! ご購読はこちらから

 

名越康文メールマガジン「生きるための対話

2015年5月4日 Vol.099
目次

00【ご案内】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第2期受講生募集開始!

01【近況】養老孟司先生と『ブラック・ジャック』と『蒼天航路』

02【コラム】人は「自分なりの解釈」をしたがる生き物

03精神科医の備忘録 Key of Life

・歌は発酵する

04カウンセリングルーム

[Q1] 彼と別れて何を失ったのか

[Q2] 忙しくて人付き合いが億劫になる

[Q3] 人は変われる? それとも変われない?

05講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

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※kindle、epub版同時配信対応!

 

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名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第二期受講生募集開始!

2015年05月02日(土)10時02分34秒

2015年1月からスタートした「名越式性格分類ゼミ」(通信講座版)。

このたび、第2期の受講生募集を行うこととなりました。

 

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第2期募集の詳細・申し込み受け付けはこちら
http://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

※今回の募集は、現在通信講座を受講していない方を対象としたものです。第1期で申し込み、現在も受講中の方は自動継続となります。

 

■「名越式性格分類ゼミ」(通信講座版)とは?

名越式性格分類ゼミ
http://nakoshisemi.yakan-hiko.com/

はこれまで、月に1回、東京・巣鴨の会場にて少人数限定のゼミ形式で開催してきましたが、ゼミ形式という性質上、参加者の方には高い満足度で受講いただける一方で、

・日程が合わない
・遠隔地のお住まいのために参加が難しい

といった理由から、通信講座形式での受講を希望する声を多数いただいておりま
した。通信講座版は、そういった声にお答えして、

・毎月1回、講座DVDの送付(「名越式性格分類ゼミ」の講義を収録・編集)
・月1回〜のサポートメール(名越康文からのビデオメッセージあり)送付
・メールでの質問受け付け
・名越式性格分類ゼミ(月1回、東京・巣鴨で開催)の会員割引
・その他、不定期でのイベント等予定。

といった内容でお届けします。

※通信講座版の詳細はこちらのサイトをご覧ください。
http://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

 

なお、今回募集の第2期定員は50名とさせていただきます。お申し込み人数が上限に達した時点で締め切らせていただきます。第3期の募集人数・時期については未定です。

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5月の講座情報

2015年04月30日(木)10時07分40秒

5月の公開講座、ゼミ、セミナーの予定を公開しました。

お近くの講座や、関心のあるテーマ・内容の講座があれば、ぜひお越し下さい!

 

●5月9日(土)14:00~15:30

兵庫県東条文化会館 講演会

http://www.k-bunka.jp/schedule/entry/201505post-155.html

 

●5月21日(木)19:00~

大阪梅田 NHK文化センター

「幸せの見つけ方」講座

https://www.nhkcul.co.jp/programs/program_1020771.html

 

●5月23日(土)13:00~

よみうり京都文化センター

https://www.oybc.co.jp/center/search/detail/index.php?id=6&code=547

 

●5月24日(日)13:30~16:00

巣鴨「名越式性格分類ゼミ」

http://nakoshisemi.yakan-hiko.com/

※メルマガ購読者割引あり

 

●5月27日(水) 19:00 ~ 21:50

名越康文の「こころカフェ‘R’ 」 第1回

http://cocorocafer1-ktbkbt.peatix.com/

※メルマガ購読者キャッシュバックあり

 

●5月29日(金)19:00~22:30

福岡「名越康文塾」

http://saintcross.jp/?p=666

【メルマガ】「深刻になる」という病

2015年04月22日(水)09時02分21秒

※メルマガVol.098(2015年4月20日)を発行しました! ご購読はこちらから

 

「深刻になる」という病

 

メルマガや講座でいただく質問をお聞きしていると、自分自身の問題について「深刻に」考えてしまって、身動きがとれなくなっている方がしばしばおられます。

でも、残念ながら、物事を深刻に考えてしまうことほど、無駄なことはありません。

こんなことを言うと、怒り出す人もいるでしょうね。「自分の人生に真面目に向き合っている人に、なんてひどいことを言うんですか」と。「精神科医の風上にも置けない奴だ!」と思う人もおられるかもしれません。

しかし、物事を「深刻に」考えることは、「真剣に」考えることとはまったく違います。むしろ「深刻になる」ということは、その人本来の思考能力を奪う枷といっても過言ではないのです。

そして、さらに臨床的な視点から言わせていただくならば、物事を深刻に考え込めば考え込むほど、周囲の人間は、その人をまともに扱ってくれなくなります。「深刻な人」は、他人の食い物にされることはあっても、一人の人間としてきちんと向き合ってもらえなくなる。これは間違いなく、冷徹な社会的現実です。

なぜそんなことが起きるのか。それは「深刻になる」ということが、世界よりも、他人よりも、何よりも「自分」への関心が強くなることによって引き起こされる、ひとつの心的状態に過ぎないからです。別に深刻になったから真理に近づくわけでもなければ、良い考えが降りてくるわけでもありません。深刻さというのは、ただただ「自分」への関心を高める心の働きに過ぎないのです。

必要なことは「深刻になる」という病から脱することを決意して、物事を真剣に考えることができる自分を取り戻すことです。そうすれば、周囲の人もまた、あなたが本来の自分を取り戻す上での、心強い支援者となってくれるでしょう。

人間の知性がもっともその力を発揮するのは、何かを考えているときではなく、何かについて考えることを停止する、その瞬間です。何が考えるべきことであり、何が考えるべきことでないのかを直覚し、実行するということ。

人間は考える力が足りないのではなく、妄想によって正しく考えることをいつも阻まれているだけなのです。その「枷」を外す方法はただひとつ。毎日、きっちりと汗をかく程度に身体を動かすこと。身体を動かさずに深刻に悩む時間ほど、最低のものはありません。

日々、身体を動かしていれば、自ずと答えは見えてくるはずです。

 

 

 

名越康文メールマガジン「生きるための対話

2015年4月20日 Vol.098
目次

00【イントロダクション】「深刻になる」という病
01【コラム】「本気で伝える」ことの大切さ 追悼桂米朝師匠
02精神科医の備忘録 Key of Life
・人は複数の時間を生きていい
03カウンセリングルーム
[Q1] 親友と呼べる友達がいない
[Q2] 自分に自信が持てない
04読むこころカフェ(32)
・捨てるべきは他罰性
05講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】

 

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【メルマガ】「本気」という無意識のゴンドラに乗るために

2015年04月06日(月)05時58分46秒

※メルマガVol.097(2015年4月6日)を発行しました!

 

「どうすればいいですか?」と聞かれると、私は「本気ですか?」と聞き返します。

何かにつけて「どうすればいいですか?」と聞きたがるのは、現代人の大きな病といえます。というのも出会い頭に「どうすればいいか」を聞いて、それをやり遂げた人を私は知らないからです。人から「方法」を授けられたからといって、それを実践できるかどうかはまったく別の話です。少なくとも、それを半年や一年といった期間、続けることは難しい。

それは「自発性がなければ人は行動しない」ということですが、それ以前に、そもそも人は滅多に、本当の意味で「他人に問う」ということをしない、ということでもあります。僕らが日常の中で目にする「問い」に見えるものの多くは他者への無意識の「謎かけ」であり、相手をコントロールしようという試みに過ぎないのです。

 

仏教には自内証という言葉があります。自己を証するものは内側にある、という意味だけれど、だとすれば、問いというのはもともと、自分の外にいる「誰か」ではなく、自分の「内側」に向けられたものでなければならないということです。

自分自身ではなく、他人に「どうすればいいですか?」と聞きたがる。その人に欠けているものは「方法」ではなく、「本気になる」ことだと私は考えます。

本気になり、真剣になることで初めて門は開かれます。といっても、私たちは「本気になるぞ」と心に決めたからといって、すぐさま本気になれるというものではありません。

私たちはしばしば、自分が本当にやりたいことを後回しにして、逃げようとします。本当にやりたいことをやって失敗したり、恥をかいたりするのが嫌だからです。しかし、そこから逃げているうちに、人生の月日は光のように過ぎていってしまうでしょう。

「本気になる」ということは、環境と自分との間に生じた、絶妙な駆け引きの結果です。つまり、多くの人が想像しているよりもずっと、「本気」というのは状況依存的なひとつの「状態」なのです。

ですから、単に「本気になるぞ!」というような意識づけによってコントロールすることはできません。環境と自分との間を整えて、「本気の時間」を大切に育み、確保していくことが必要です。具体的には部屋の片付け、道具磨き、勉強や学びの場所選び、スマホ依存の断ち方、友達の選び方、家族との距離の取り方といった多岐にわたった取り組みが求められることになるでしょう。

 

 

 

名越康文メールマガジン「生きるための対話

2015年4月6日 Vol.097
目次

00【イントロダクション】「本気」という無意識のゴンドラに乗るために
01【ピックアップ】意志よりもはるかに強い「場(環境)の力」
02【コラム】五月病の正体 「どうせ……」というくせものキーワード
03カウンセリングルーム
[Q1]鬱病の息子に親ができること
[Q2]体癖によって後悔や妄想の中身は違う?
[Q3]両親を仲直りさせたい
[Q4]何をやっても冴えない人はどうすればいい?
04精神科医の備忘録 Key of Life
・時間こそ妄想の本丸
05講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】

 

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