日記(ブログ)


精神科医の備忘録~key of Life。臨床、講演、テレビ、ラジオ……精神科医の東奔西走の日々。

【メルマガ】ヒューマニズムを超えるために

2018年12月21日(金)12時40分43秒

僕たちは前を向くしかない。でもこのままじゃだめだ。理想ではなく、等身大の人間に関する知恵を深めて、前に進むしかない。もう人間に関して絵に描いた餅は要らないのだ。

 

どんな人も「この世」という広大ではあるが一つの舞台に、命がけで立っている。しかし、その舞台のすべては、ある意味、時間限定の洗脳によって成立している。洗脳とは、ある限定的な条件が現実であると思い込ませることだ。

 

実はその事実こそが、一人ひとりの尊さの源なのだ。

いま私たちが知る、言葉だけの「ヒューマニズム」を超えるために。

 


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年12月17日 Vol.186
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今週の目次
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01【巻頭言】ヒューマニズムを超えるために

02【カウンセリングルーム】<共依存に陥らないために>

03【仏教心理学】仏教心理学の背景(前編)弘法大師とは何者だったのか

04【pieces of psychology】

<世界は存在するのだろうか?/馬鹿になるのは難しい>

05精神科医の備忘録 Key of Life

・偶然の出会い

06講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

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【今週のおすすめ講座】

 

1月20日(日)14:00~16:30@巣鴨

巣鴨「名越式性格分類ゼミ」

http://nakoshisemi.yakan-hiko.com/

受付開始しました!

 

1月17日(木)19:00~@新宿

朝日カルチャーセンター新宿教室

しいたけ.さん×名越康文対談「幸せな関係」

※しいたけさんは声のみの出演です。

https://bit.ly/2BncNW3

 

【好評新刊!】

 

12月17日発売!

『精神科医が教える「良質読書」』(かんき出版)

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【メルマガ】信じる力

2018年12月05日(水)09時30分44秒

 

見えないものを信じますか

見えないものを感じますか

見えないものを愛しますか

 

見えないものを大切にする人は

自分を捧げているのだろう

そしてそうとは知らず

自由を得るのだろう

 

信じるとは、この世界に降り立たないものの存在を信じること。

 

「信じなくても生活に困らないもの」を信じることが、信じるということ。

社会に必要なもの、正しくみえるものには必ず変節があり、裏の意味もあり、悲しんでいる人がおり、時には真逆の意味すらはらんでいます。一方で生活に何ら困らないことには、生活を外側から支える力があるんです。


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年12月3日 Vol.185
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今週の目次
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00【巻頭言】信じる力

01【コラム】対人関係に必要な「ゆとり」の育て方

02【心理学】モノローグとダイアログ

03【カウンセリングルーム】※今週はお休みです

04【pieces of psychology】

<自分を見つめる/「好き」を回復する>

05精神科医の備忘録 Key of Life

・すべての人生の鍵は「習慣化」である

06講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

 

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「ゆっくりやる」という人生哲学

2018年11月27日(火)10時07分37秒

ジミー・スコットという伝説の黒人歌手がいます。20代の頃に一度評判になった
のですが、当時は黒人差別も厳しく、いろいろ傷つくことも多かったらしくて、
音楽業界を辞めて、それから彼はホテルの掃除係をしていました。そして60代に
なってから「まさかこんな所に!」という感じで“発見”されて再デビューし、
スティービー・ワンダーやマーティン・スコセッシといった人たちが魅了され、
絶賛し、一躍、レジェンドとなった歌手です。

 

その彼が、ある映像で「歌の極意」について「できるだけゆっくり歌うことだ」
と語っているのを見たことがあります。

 

僕はこれを聞いた瞬間、「うーむ、一生考え続けなければならないほどのテーマ
だ」と思いました。もちろん、曲にはある程度決まったテンポがあります。伴奏
よりもゆっくり歌ってしまったら合わなくなってしまう。ですから、彼が言いた
いのはそういう、一般的な意味での「ゆっくり」では決して無いわけです。

 

彼の「ゆっくり歌う」という言葉には、おそらく何層にも渡る深い意味があるは
ずです。ただ、少なくとも、今の時点でもたぶん間違いないのは、聴衆にいかに
して耳を傾けてもらうか、バンドメンバーと深くコミュニケーションを取って歌
うにはどうしたらいいか、という点において「ゆっくり歌う」ということが非常
に効果的だということです。

 

たとえば、5人ぐらいで雑談をしている様子を思い浮かべてみてください。焦って
しどろもどろになっている人の話は、なかなか頭に入ってきません。一方で、余
裕があって、ゆったりと喋っている人の話には、みんな耳を傾けるでしょう。

 

語りも、歌も、同じです。「ゆっくりと歌う」ことによって初めて、人はハッと
して、こちらに耳を傾けてくれるようになる。そこからしか、たぶんいろんなこ
とは、始まらないのです。


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年11月19日 Vol.184
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今週の目次
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01【巻頭コラム】「ゆっくりやる」という人生哲学
02【性格分類】名越式性格分類ゼミ通信講座版テキストVol.5「7種体癖」より一
部抜粋
03【カウンセリングルーム】
[Q] 他人とうまく交流することができません
04【pieces of psychology】
<意志からの逃亡/境界線感覚/助言者への道>
05精神科医の備忘録 Key of Life
・最後に残るのは「嫉妬」
06講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】

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【2018年12月スタート!】名越式性格分類ゼミ(通信講座版)第15次受付中!

2018年11月12日(月)05時58分53秒

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)の第15次募集(会期は2018年12月スタート)、

現在受付中です!

定員に達し次第締め切りますので、ご関心のある方は、お申込みをお急ぎください!

(すでに通信講座会員になっている方は、自動継続となりますので、改めてお手続きの必要はございません)

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

■塾長・名越康文からのご挨拶

皆さんこんにちは、名越康文です。

2015年1月からスタートした名越式性格分類ゼミ(通信講座版)はおかげさまで好

評をいただいており、このたび、第15次の会員募集をさせていただくこととなりま

した。

僕は「旅する精神科医」と言われるぐらい、北海道から沖縄まで毎日のように講

演や講座などをやらせていただいているわけですが、単発の講座や講演では、僕

の心理学の柱である性格分類、気質分類についてお話をする機会が滅多にない、

という問題があります。

というのも、1時間半なり、2時間という時間だと、「心とは何か」といったテー

マについてはある程度まとまったお話はできても、性格分類についてはまとまっ

たお話をするのは難しいからです。お話できないわけではないですが、その程度

の時間だと、ほとんど間違いなく、本質を見失った状態でお伝えしてしまう可能

性が高い。

だからこれまで僕は、福岡、大阪、東京という、非常に限られた場所で、限られ

た人を相手にしか、性格分類=体癖論のお話をしてこなかった。それ以外の地域

に住んでおられる、性格分類に関心を持ってくださる方々には申し訳ないな、と

いう思いをずっと持っていました。

この通信講座では、これまで実際の講座を受講した経験のある方から、メルマガ

など、活字を通して関心を持っていただいていた方まで、幅広い方々に利益とな

るのではないか、という趣旨で運営しています。

お届けするDVDには、できるだけ当日の講義を、生のままお伝えするようにして

います。ライブ講義の息づかいや、そこに込められた感情、ユーモア、冗談、息

づかい……といったさまざまな要素は、しばしば「おまけ」として捉えられがち

ですが、「人間そのもの」を扱う性格分類においては、それらは各体癖の「内容

」そのものです。もちろん、講義のDVDだけで体癖論のすべてを伝えることがで

きるとは思いませんが、DVDに収録されたすべてを味わって、奥深い体癖論の世

界に没入していただければ幸いです。

<<<お申し込み・詳細は下記リンク先より>>>

https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

【メルマガ】名越心理学のめざすところ

2018年10月15日(月)12時45分43秒

 

「聴く力」は希少

 

前回「聴くことの力」という記事でも少し触れましたが、「人の話を聴く」というのは、実は人間が生きるための本能レベルからはちょっと乖離した、より成熟した段階で獲得できる能力だと僕は考えています。

 

聴くことの力(名越康文メールマガジンVol.177 2018年8月6日号)

http://yakan-hiko.com/BN7801

 

そのことがよくわかるのは、「聴く力」というのは、本人というよりは、周囲の人の力を伸ばす能力であることです。聴く力を持つ人がひとりいるだけで、その集団の個々の能力は伸びるし、成果もどんどん上がっていく。聴くことには、そういう力があるんですね。

 

たぶん、これを読んでいる人の多くが「聴く」という行為について、なんとなく受け身な印象を持っていたんじゃないかと思うんです。でも、実は聴くことには、相手の能力を伸ばすっていう、非常に積極的で、能動的な効用がある。

 

でも、それだけに、そんな能力を持つほど成熟した人間というのは、それほど多くはおられません。ですからもしみなさんが、誰かに話を聞いてもらうことで、勇気づけられたり、自分の力が伸びたと感じた経験があったとしたら、それはとてもラッキーだし、貴重な経験だった、と考えてください。

 

特に現代は、「表現する」っていうことが非常にもてはやされている時代ですからね。こういう時代において「聴く」という、ちょっと地味な能力を伸ばしている人って、そうは多くないはずです。

 

心には「時間軸」がない

 

というわけで、前回のおさらいはここまでにして、今日は「心」についてお話しようと思います。

 

心について、一般の方がまったくご存じない特徴のひとつは、「時間、空間が入り乱れている」ということです。もうちょっとはっきりと言い切ってしまうと、心の世界には「時間」というものがない。あるいは「時間の流れ」が現実の世界と異なっている、という言い方でもいいかもしれません。

 

私たちは普通、「時間割」や「スケジュール」といった枠組みをあてることで、時間を捉えています。「〇時にお風呂に入ろう」とか「来週の〇曜日は旅行に出発する日だ」というような捉え方です。いろんな時間の捉え方があるにしても、私たちがみな、こうした時間軸のなかで日々の生活を送っていることは、おそらく間違いないでしょう。

 

なにしろ、このように時間を捉えるのは便利なんです。「今から30分後に駅で待ち合わせね」というようなやりとりが成り立つには、この時間軸で捉える時間感覚を共有していなければいけません。

 

わざわざこんなお話をするのは、こういう時間軸とか、スケジュール表にのっとった時間というのは、きわめて文化的、社会的なものであって、僕らの原初的な心の世界には存在しないものなんだ、ということをわかっていただきたいからです。

 

実際には、私たちの過ごす時間は一定ではありません。

(この続きは、メルマガ本編を御覧ください。登録から1か月は無料です)


名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)

2018年10月15日 Vol.182
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今週の目次
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01【ピックアップ】「伝える力」を伸ばすには?

02【心理学】名越心理学のめざすところ

03【カウンセリングルーム】

[Q]ホラーに対する恐怖心について

04【pieces of psychology】

<心が止まってしまったら/寝る時間と起きる時間/さみしさと悲しさ>

05【読むこころカフェ】

・「助言を受け入れられる自分」でいるために

06精神科医の備忘録 Key of Life

・バーディックバンド@吉祥寺マンダラ2

07講座情報・メディア出演予定

【引用・転載規定】

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